着物のキホン「チャートで確認!」織りと染めの工程を学ぶ

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「初心者ってそういうこと」シリーズです。
特に着物に触れ始めた頃なんかは「仕立てあがった状態での織りと染めの違いはわかるけど、そもそもの違いは曖昧かも」ってな感じじゃないですか?
今回は着物ができる工程を学ぶことで織り染めの違いをしっかりと学んでいくことにします。

基本のキ「染め」と「織り」の違い

以前の「織り」「染め」の記事では出来上がった反物の状態での違いや格のお話をさせていただきました。

着物のキホン「染め」と「織り」の違い
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今回はそもそもの違いを学ぶべく、着物が作られる工程をしっかりとおさらいしてみます!
前段階で糸の違いをはっきりさせたので、準備はバッチリ!

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ここを理解したうえで参りましょう!

チャートで確認!着物が作られる工程とは?

先に全体像を見てみましょう!

織り 着物 染め 着物 違い チャート フローチャート

織りの着物とはどういうことか。染めの着物とはどういうことか。
わたしも意識しないでなんとなく理解していましたが、こうやってフローチャートにしてみるとよくわかりますよね~。

それではポイントを追って説明しますね!

point1:織りと染めの意味

大前提として理解しておくべきことがココ。細かい分岐を確認する前にチャートの中央ちょい下を見てみてください。

結論からいうと、模様の出し方 です。
つまり、染めて模様をつけるか、織って模様を出すか。

染めの着物:白布を織ったあとに染めて柄付けをする=【後染め】
織りの着物:糸自体を染めて、布を織る中で模様を出していく=【先染め】

この工程により「後染め」「先染め」の呼び名が出てきているわけですね。

point2:糸の違い

まず最初の分岐点は繭から紡がれる糸の違いですね。

繭から糸を紡ぐ工程についてはコチラから。
基本から学ぶとお着物もグッと身近に感じられます。

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で、糸を作る工程自体が変わってくると。
最初に言っておきますが、今回のチャートには綿(コットン)やウールのお着物は含みませんので、あくまでも「正絹」のお着物ということになります。
つまりおおもとの原料は同じ繭(カイコガの作る糸)ということになりますね。

そこから分岐するのが、生糸か紬糸か。
生糸の作られ方は先のリンク先のとおり。(「正絹」の記事です)
おおざっぱに言えば、繭から直接ほそーい糸をよりあわせて作られる糸のことです。

一方の紬糸ってーのは、要は真綿から出来る糸のこと。
真綿とは一般的に、生糸に適さない繭・・たとえば形が悪かったりする繭を選んで真綿とします。
繭自体をググーンと広げてそこからつむいでいくのです。
(これも詳細は「糸シリーズ」の記事にあります)

上質な紬糸を作る場合は、形の悪い繭といわず生糸にも使われるような繭を使って、製法だけを紬と同じくして紬糸とするようなこともあるようです。

で、定義はあれど、一般的に織りの着物っていったら「紬」です。
チャートにあるような生糸を使った織りの着物(大島や黄八丈、御召)のほうは少数派といえます。
(あれ?てか大島紬って紬じゃないんじゃん!・・・その話はまた別途)

ここで言いたいのは、染めの着物といったら生糸。
織りの着物には生糸も紬糸もあるんだよ、ということです。

た~だ~、後染めの紬とかもあったりするんですよね~
「後染め=染めの着物」としてしまうと、コレも染めの着物ってことになりますが、紬糸を使って織られた着物はやっぱり紬で織りの着物です。あまり定義にこだわりすぎるのもよくないですね。

point3:染めの着物はさらに絵付けで分岐

いわゆる絵羽模様のお着物ですね。
留袖や訪問着がコレにあたります。

絵羽模様とは着物が仕立てあがったときに模様がつながって見えるのが特徴。
ということは、反物のまっすぐな状態では絵付けができないわけです。

そこで先に仮仕立てをして、絵付けを施します。
そしてまた一度ほどいて染め上げ、反物の状態になります。そして販売されるときは仮絵羽に戻されるのが訪問着です。

この工程なしに、反物のまま絵付けが行われ、そのまま反物として販売、お仕立てとシンプルなのが付け下げや小紋ですね。

訪問着と付け下げの違いなんかは結構難しくて、簡単に言えば「絵羽かそうじゃないか」なんてとこでくくられちゃうんですが、その実、深いところまで掘り下げられる気がします。訪問着・付け下げ論争です。(そんな論争はない)
このへんはじっくりと調べて記事にしたいな。

おわりに

ざっと全体像から製造工程をおさえてみました。
なんというか、「コレがこうだから織りのお着物ね!」とか「ここで後染めだから染めのお着物だわ!」とか、一側面で判断するのは危険なように思いました。
ここまで書いといてなんですが。

何事も多面的にとらえることが大事だと思います。
まぁ多面的にとらえるにも基本をふまえた知識を蓄えることが必須ということで。

今後もゆっくりじっくりと着物のキホンは続けてまいります。

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